学校開催のPTAセミナーに参加して

演  題 いじめを考える~いじめ防止推進法から
講  師 小坂景子さん(弁護士)
開催日時 平成28年10月5日
開催場所 八幡小学校オープン教室
対  象 保護者

昨年,本校児童を対象に「いじめ防止教室」と題して授業してくださった小坂景子弁護士に,この度は保護者を対象としたセミナーで講師をしてもらいました。
主な内容は,平成25年(2013年)に立法・施行された「いじめ防止対策推進法」について,法律のなじみにくい用語から読み取れるその意義,学校側と保護者を中心とした関係者にどんなことが求められ(義務),どんなことが保証されているのか(権利)を解説するというものでした。
講師からの提案で,児童と保護者のどちらかに限定して話すほうが内容を深めやすい,ということで,保護者に限定して話してもらうことになったのですが,この場合,受講希望者が集まらないというのが悩みどころです。今回は校長先生を含めて34人が受講しました。
個人的に感じたことは,セミナーに参加するのは単に学ぶことだけではないということです。「PTAセミナーは自分には関係ない」と思えばそれまでですが,実際には見識を広げるチャンスになるだけではありません。学校の先生やその人柄,PTA役員,地域の役員さん,他の保護者と知り合う機会になります。いじめに限らず,なにか起こった時に,たぶん一番力を発揮するのが人間関係ですから,そのために投資するのはいかがでしょうか。
セミナーの内容で興味深かったのは,いじめが発見されるきっかけの半数以上が学校で実施されるアンケートだということ,重大な問題が生じた場合は,学校側がアンケートに限らず調査結果を保護者に開示する義務があるとされている点です。すでに多くの犠牲を経て方向性が定められています。誰かを悪者にするためではなく,被害者の心身の傷,不登校,自殺を未然に防ぐために,協力していきたいです。
セミナーの質疑応答で,いじめが認定された場合に,被害者が転校するケースが多いことへの疑問や,「いじめ」でくくるのではなく,「窃盗」や「暴行」という,犯罪ととらえるべきではという意見があって考えさえられました。この問題は奥が深いです。
学校内で連携を深めて,問題が大きく深くなる前に,子どもたちに寄り添ってあげたいです。
以上,PTAセミナー参加のススメと,今回セミナーについての感想です。
八幡小学校PTA本部役員 清水龍宴

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